2014年01月

2014年01月31日

ゆる心理屋さん(5)CHCモデル臨床クラスターを考える

ゆる心理屋さんの5回目
やっと、週末ですね。明日は飲み会があります。確かに、久しぶりに後輩と飲みたいとは言ったのですが。大人数に。
うーん、引きこもりの飲み会許容量をはるかに超えている。ちなみに今年で数えて5回目の飲み会。H高君が4/5、ボスとだぢけん3/5。
とっても狭い世界で生きているというのが良くわかるW。

さて、今日はクラスター分析についてどす。


考える前に言葉祭り。整理する事に。
CHCモデルで使う広域能力は、流動性推理、結晶性知能、視空間能力、短期記憶、認知的処理速度の5つです。
さらに限定能力が加わります。クラスターで使うのは、言語性・非言語性流動性推理、一般知識、語彙知識、ワーキングメモリーになります。

簡単なようで難しい。特に視空間能力は苦手。KABCのマニュアルに書いてあったような気がする。

結晶性知能:過去の学校で受けた教育や、仕事・社会生活の中で得た経験に基づいた知能。経験が結晶化した状態。
流動性知能:新しいことを学習する能力や、新しい場面に適応するための問題解決能力など。加齢と共に失って行く。
視空間能力:視覚で刺激の位置・方向・形・大きさ・姿勢・間隔などの情報を知覚、弁析、貯蔵、検索、捜走、思考に関する能力
認知処理速度:与えられた比較的単純な問題や課題を素早く正確に解いて行く能力
短期記憶:人間の記憶の中で、与えられた情報を短時間保持し、取り出せる能力

では、クラスターの話へと進みますW。
クラスター臨床を理解するには、差があった時に、その子どもはどんな学習の困難を抱えるかイメージする必要があるかな。

☆流動性知能-非言語Gf-nonverbal VS 流動性知能ー言語Gf-verval
このクラスターの比較は、刺激の違い。推論過程において視覚刺激、言語刺激の何れが刺激のが得意なのかを見る。

☆流動性知能ー言語Gf-verval VS 結晶性知能-長期記憶Gc-LTM
このクラスターの比較は、学習場面の躓きにおいて言語刺激による推論過程の弱さからか、習得知識の不十分さからかから生じるかが分かる。

☆語彙知識Gc-VL VS 一般知識Gc-KO
この二つに違いは、知識のタイプによる習得度の違いを検討するのに役立つ。一般知識は当たり前に習得した知識に対して語彙知識が語彙が豊富ということ。

 ☆視覚空間能力Gv  VS 流動性知能Gf
このクラスターの比較は、視覚情報のパターンを適切に処理して理解する力と視覚情報からじっくり考え推論する力や思考力の何れが得意かが分かる・

☆結晶性知能-長期記憶Gc-LTM VS 短期記憶-ワーキングメモリGsm-WM
このクラスターの比較は、学習面の躓きが、長期記憶の弱さからか、ワーキングメモリーの弱さからか特定できる。
長期記憶に関しては広域能力の「長期記憶と検索」と違いをどのように考えるか。整理しておく必要があるかな。
ワーキングメモリー>長期記憶 というパタンの子どもは貯蔵に問題があるのかとか。

テクニカルてポート#3にはパターンに対しての指導上の配慮を含めて詳しく書かれているので熟読ください。

ひとまずまとめてみた。これらを自分の物にするには、再度個々の下位検査が何を測定しているか見直す必要があるな。
言語性流動性推理を構成する下位検査は何だろうと考える事で言葉の意味が見えてくる。
提示する刺激だけではなく、どのようなキーを出すかによっても見え方が違ってくるわけだ。

実は、CHCモデルのステップ分析を実際にやってみました。ウェクスラーモデルとは、違う視点から見えてくるのですね。面白かった。前回もつぶやきましたが、臨床場面では使い勝手がいいと思います。いくつかケースを積み上げてから報告だな。苦節半年、旭川でのマニアックという評価から汎用化への道が見えてきました。

確か1月のギフテッドもマニアックとの(笑)研究を重ねればいつかは一般化され、世間に認められるのだ。そう、おいらの研究は10年先を見つめながら今を考えているのだ。kれこそなんちゃってだw。

エッセンシャルシリーズ「WISC-Ⅳ」が近日出るはず...と聞いて1年半くらいにはなるのだが。手に入ったら読み合わせをしないとね。

次回は、残っている限定能力、広域能力と特異的学習障害の関連についてまとめてみるかな。


nhlgldac at 20:25|PermalinkComments(0)日記 

2014年01月30日

ゆる心理屋さん(4)CHCモデルと臨床クラスターとstep分析だよーん

ゆる心理屋4回目は臨床クラスターの話ですね。
昨夜はSTAP細胞の話で盛り上がりましたね。
小保方さんの「数十年、百年先を見据えた研究」という言葉に心打たれましたね。
思わず、相方に「おいらもせめて5年先、10年先を見据えて研究に励むか」とつぶやいたら無視。

せめて近日中にCHCモデルの分析が臨床に生かす事ができるように励みますかね。

クラスター解釈。テクニカレポートの#3を参考にしてください。
近日発売と言われているエッセンシャルのWISC-Ⅳの解説本に詳細は載っているらしいのですが。

クラスターと聞いてイメージするのはクラスター爆弾。大きな弾体の中に小さな爆弾が入っている。
クラスターは、もともとはぶどうの房という意味で、似たようなものを括った固まりをクラスターと言うのですね。
臨床クラスターは、「理論的に類似の能力を特定すると仮定される下位検査のまとまりである」
前回の限定能力を測定する下位検査がクラスターになりますね。語彙知識の房とか。
その房同士を比べて、差を見る。その差に意味があれば、子どもの心の中に何が起きたかを考える。認知特性を考える。
ただし、まだ有意な差の統計値は公表されていないようです。

ディスクレパンシー比較
流動性知能Gf  (行列・概念)視覚空間能力Gv(積木・完成)
流動性-非言語Gf-nonverbal(行列・概念)流動性ー言語Gf-verval(類似・推理)
語彙知識Gc-VL(推理・単語)一般知識Gc-KO(理解・知識)
結晶性-長期記憶Gc-LTM(単語・知識)短期記憶-ワーキングメモリGsm-WM(数唱・語音)
結晶性-長期記憶Gc-LTM(単語・知識)流動性ー言語Gf-verval(類似・推理)

いろいろ気になる所はありますよね。
長期記憶は昨日の表にはなかったとか行列の推理は流動性知能との寄与率が低かったのにとか。
言語発達クラスターと他のクラスターを比較しないのかとか。
まだ、汎用化するには時間がかかるのかな。

CHCモデルの解釈の手順としては以下のようにかな。

ステップ1.広域能力での解釈
ステップ2.広域能力レベルでのヂスクレパンシーの比較
ステップ3.限定能力での強い能力と弱い能力の判定
ステップ4.クラスター間での比較

妥当性をどうするかを考えながら臨床応用へ。

本当はデータを示しながらやればいいのですが、そうもいかない。
でも一ケースを自作のCHCモデル表に突っ込んで一覧を眺めた。使いやすいかも。

限定能力がより具体的なので、ダイレクトに強さや弱さが見えてくる。
クラスター間の比較も面白い。比較した時の差はどんな意味があるのか。
いくつかの課題を整理すると使い勝手の良い物になるかもしれない。

明日は限定能力とクラスター分析の差の意味について考えるかな。


nhlgldac at 20:44|PermalinkComments(0)日記 

2014年01月29日

ゆる心理屋さん(3)WISC-Ⅳ下位検査とCHCモデル限定能力

 今朝は吹雪で、久しぶりのホワイトアウト。北海道の冬は恐ろしい。目下の悩みはショートスキーを買うかですね。年2回で5年でペイが出来るのですが。

日高君がテクニカルレポートを読んでの感想「行列が視覚処理で流動性クラスタに寄与率低いのは、あぁーって残念感と納得感がありますね。規則性発見や属性の関係性発見よりも、そもそもとしての視覚認知がという感じで。今回のTDサンプルはPRIと行列は強い相関があるのかな。」行列の推理がなぜ流動性との寄与率が低いか。興味深いですね。日高君の納得感というのを今度聞かせてもらわないと。

 さてゆる心理屋さんの続き。
 下に示したのは、CHCモデルでの広域能力と限定能力と下位検査である。 クラスター分析で活用される限定能力(テクニカルレポート#3)及びLD判断での示された限定能力も書き加えた。少しずつ言葉のズレと測定のずれがあるために言葉を統一してみやした。

結晶性知能:言語発達、語彙知識、一般知識
流動性知能:一般系列推理、帰納、量的推理
視空間能力:空間関係、視覚化、閉合の柔軟さ
短期記憶:記憶範囲、ワーキングメモリー
認知処理速度:知覚推理、課題遂行速度

 絵の完成は、分かりやすさと検査の特徴を捉えているということで閉合の柔軟さがいいかな。さて、これで整理ができたかというと,そうは問屋が卸さない。

 Flangan&Kaufuman(2009)では、下位検査をいくつかのまとまりにして、臨床クラスターとして新たなる解釈の仮説を提案している。流動性推理:言語性流動性推理Gf-verval(類似、語の推理),非言語性流動性推理Gf-nonverbal(行列の推理、絵の概念)、長期記憶Gc-LTM(単語、知識)、一般知識Gc-KO(知識、理解)となっている。

 実は、三好(2010)では、CHCの限定能力は流動性知能の中の限定能力に言語性,非言語性としての因子としては存在していない。長期記憶も同様なのね。Flangan(2009)の、下位検査によって測定される限定能力では、一般的知識(理解、知識、絵の完成、絵の概念)となっている。これは、言語性と非言語性という分け方で解釈が可能か。 

 CHCモデルの限定能力に関しては、ちょっと慎重に当たらんと。CHCモデルでの限定能力の分析と臨床クラスターは現段階では分けて考えた方が無難だな。CHCモデルを表にまとめると。一般的知識と帰納は意味がありどうですね。特に帰納は、臨床クラスターの非言語性と言語性とつながりますね。解釈を進める時は、CHCモデルにクラスター臨床を必要に応じて付け加えるという感じかな。汎用化するまでにはもう少し学ばんといけないね。次回はクラスターですかね。

広域能力限定能力下位検査
結晶性知能Gc言語発達 語彙知識 一般的知識類似、理解類似、単語、語の推理 理解、知識、絵の概念、絵の完成
視覚空間能力Gv空間関係 視覚化 閉合の柔軟さ積木、絵の完成積木絵の完成
流動性知能Gf 帰納一般系列推理 量的推理行列、絵の概念、類似、語の推理、 行列の推理 算数
短期記憶Gsm記憶範囲 ワーキングメモリー数唱 数唱、語音整列、算数
処理速度Gs課題の遂行速度 知覚速度 処理速度符号、記号探し、絵の抹消 記号 絵の抹消


nhlgldac at 19:20|PermalinkComments(0)日記 

2014年01月28日

ゆる心理屋くんのWISC-ⅣをCHCモデルで分析しよう(その2)妥当性

今朝は、ボスから目の覚めるようなメールが。もうもふ。
3月15日は、北大でディスレクシアをテーマにした講演&シンポがあります。
メインスピーカーは、品川裕香さん。さてその先はボスのみぞ知る。

さて「ゆる心理屋くんのWISC-ⅣをCHCモデルで分析しよう」2回目どす。

便宜上、WISC-Ⅳにおける通常の分析をウェクスラーモデルとし、CHCモデルと分けて行く事に。と思っていたら。
日本版WISC-Ⅳテクニカルレポート#8で「CHC理論と日本版WISC-Ⅳの因子構造ー標準化データに置ける認知構造の統計学的分析ー」の中ででWISCモデルとCHCモデルとしているので合わせる事に。

#8では、CHCモデルの妥当性について述べられておりやす。
テクニカルレポートを概観すると行列の推理が検証因子分析において流動性推理よりも視空間能力の方が負荷量が高く、算数は短期記憶よりも流動性推理で負荷量が高かった。
さらにモデルの適切を比較したら相対的に高齢層でCHCモデルが妥当だった。
おっとっと、CHCモデルで分析に取り組もうというこの研究の妥当性について支持されたようなもので。ゆる心理屋なので自分で「えらい」と。

KABCと違い、WISCではCHCモデルの分析は用意されていない。そのために、下位検査がどのような広域能力と限定能力を測定しているか見極めなければならない。
二つのモデルの比較。ただし、ウェクスラーモデルは10の下位検査から指標が構成されているので、補助検査が加わる事でCHC限定能力が増える。
WISCモデルとCHCモデルで割れるのは、知覚推理。流動性推理と視覚処理の二つの広域能力が関連している。
下位検査によって測定される広域能力が異なるわけだ。

WISCモデルCHCー広域能力CHCー限定能力
言語理解指標(VCI)結晶性知能Gc 言語発達、単語の知識、一般知識
知覚推理指標(PRI)流動性知能(流動性推理)Gf視空間能力(視覚処理)Gv帰納法、一般継次推論空間関係
ワーキングメモリー指標(WMI)短期記憶Gsm記憶範囲、ワーキングメモリー
処理速度指標(PSI)認知的処理速度(処理速度)Gs課題遂行速度、知覚速度
これが補助検査が加わるとさらに限定能力が増えるのだね。

これから先に進める作業手順として言葉を統一しなければならない。
Gvを視覚処理とするか視空間能力とするか、そこでテクニカルレポートを踏襲し(三好・服部(2010)に準じる事に)
流動性推理Gf  → 流動性知能 
視覚処理Gv  → 視空間能力
処理速度Gs  → 認知的処理速度  

ということで統一する事に。限定能力についても言葉を整理しないとあかんな。
「受験するテストの速度」よりは「課題遂行速度」の方がこじゃれているし。
「一般逐次的(演繹的)推論」は難解です。これは「一般的推論」かな。でも十分にいいが伝わっているか?
どんなネーミングをするかは、個々の能力の意味を自分の物にしているかですね。

短期記憶とメモリースパンでは、ずいぶんと意味が違います。だからといって「記憶範囲」…難しいw。
「知覚」とはなんぞ、なかなか深いですよね。

限定能力に使われる単語はどれもがポピュラーなものだけに、それりに吟味して行く必要がありますね。

ということで次回は、CHC理論で使う限定能力の言葉を整理して一覧作りだな。

ちなみにニセコのスキーツアーを予約しやした。ついでにマウレ山荘のんびり連泊も。
春までもう少し、働くか。

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2014年01月27日

ゆる心理屋のWISC-ⅣをCHCモデルで分析する(1)その意義

「なんちゃって心理屋」を改め「ゆる心理屋」を名乗り、ゆるキャラブームにのる事に。

 さて1週間にわたりKABC-Ⅱのマニュアルの怪しい解説をブログにあげました。マニア編もいれて7回。ひとまずデータを見せてもらえればそれなりの解釈がは出来るくらいにはなったかな。

土曜日は土曜教室に顔を出し、その後たぢけんとばんちゃんのお家で飲み会でした。
優秀な後輩たちに囲まれ美味しい会津のお酒を愉しみました。もふもふです。
ちなみにピカと来月飲み会をするかと話をしていたら、今週末が飲み会に(予定)あらら、今週末はもう2月だったのね。

帰りの地下鉄でH高君との会話で、WISC-ⅣのCHCモデルでの分析の話になった。標準かも可能かと。これをやるなら、大六先生とだな。
キラリとひらめいた。CHCモデルででのWISC-Ⅳの分析を検討する事に。

日曜日にCHCモデルの分析表はサクサクと完成。使いこなすためには、それなりバックボーンが必要。

ということで、今回の参考文献は何度か紹介してきた「エッセンシャルズ新しいLDの判断 第10章 CHCに基づいた得意的なLDの操作定義(日本科学文化社)」を読みつつテーマに迫っていくことに。ちなみに、分析表もこれを参考に作りました。

CHCモデルに入る前に、なぜこのモデルの検討が意義のあるのか?本を紐解いてみましょう。

第10章の最初に「現場は、特異的L D の構成概念に関する最善の理解を反映した定義を必要としている」とあげられている。

この間、日本でもLDの定義はなされたが、改めて「LDとは何ぞや」と問うと明快な答えが出てこない。
KABCーⅡでは、LDの診断を意識して作成しているのはなんちゃってで話をした。
「LDの操作化とはL D の本態を詳細に説明する要素 の選択を導くための基本原理」
「操作的定義は、公式に定義された概念に関する判断と分類のためのプロセスを提案」すると。
本書ではC H C 理論に基づく特異的L D の操作的定義を以下のように提案している

第1 は、それが、能力の構造に関してよく検証された最新の理論(すなわちC H C 理論)に基づくものであることである。
第2 は、伝統的な 知的能力一学力ディスクレパンシーの方法に代わって、認知能力と学力との特異的 パターン、そして神経心理学的処理の強さと弱さが、特異的L D の特性あるいは指標を定義するときに使われることである。(特異的L D の決定に使われるいくつか のパターンは、どのようなものであれ、読み、書き、言語の学習障害の神経生物学 的相関があるというエビデンスだけでなく、C H C の能力、プロセス、学習成果間 の関連性の研究によって裏づけられるべきであることを理解することは重要である。 ) 
第3 は、対象児が不必要な検査を受けずにすむよう、現行の操作的定義の中の特異的L D 判断プロセスでは、より早い段階で除外要因の評価がなされることである。
第4は、CHC理論の基づく操作的定義は、特異的LDのアセスメントが(直線的というよりむしろ)円環的なものであり、1 つのレベルで得られ評価された情報が、他のレベルにおける決定にも情報を与える可能性があることを強調している。

CHCモデルを活用する事で、LDの判断に新たな道を開けるのでは。もふもふ。おー、おいらの研究はLD研究に大きく貢献する事に・・・(笑)
トワイライトエクスプレスで行く大阪の学会は、この実践研究で行くか。




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